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小説家になるには?

夢を追いかけている人のためのブログです 小説の創作方法や文章の書き方などを考えていきます

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ゾンビが登場する映画は、ゾンビ映画というジャンルとして確立している。
しかし、小説になると、思い浮かばない。少なくとも私は知らなかった。

『オブザデッド・マニアックス』は、ゾンビ小説になる。
主人公は取り柄のない高校生で、根暗でクラスでも孤立している少年だ。
突然、パンデミックに遭い、ゾンビに襲われる状況に陥る。主人公は取り柄はないが、ゾンビ映画をこよなく愛するマニアで、自分がゾンビに襲われる状況を常に妄想していたのだ。
主人公が大活躍して、ゾンビを次々と薙ぎ倒していく展開なのかと思えば、まったく違う。
ショッピングモールに逃げ込んだ主人公は、衝撃を受ける。クラスメイトが全員無事に生存しているのだ。しかも、主人公の想い人である委員長が、クラスを完全に掌握し、完璧なゾンビ対策を構築していたのである。
委員長は、主人公に負けず劣らずのゾンビマニアで、ゾンビが襲われたときの対策をノートにびっしりと書いていたほどなのだ。
一見、秩序のあるように見えるが、主人公は違和感を覚えるのであった。

正直、読んでいて辛かった。
リアルなのである。主人公のゾンビ知識が挿入され、作品に存在感や説得力があるのだ。それに、ゾンビは走らず、のろのろとして、音に反応するような頭の悪い奴なので、高校生が対抗できるのも納得できる。
この作品では、ゾンビより、極限状態で委員長が構築した独裁の方が不気味で恐ろしい。
ゾンビというファンタジーの存在がいるにも関わらず、どこまでもあり得そうだと思わせる見事な作品だった。

今年一番の小説だ、と思って「読書記録ノート」を開いたら、今年に入って70冊ちょっとしか読めてなかった。
とにかく、おすすめの一冊です。

『オブザデッド・マニアックス』 著:大樹連司

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