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小説家になるには?

夢を追いかけている人のためのブログです 小説の創作方法や文章の書き方などを考えていきます

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めちゃめちゃネタバレしてます。
未見の人は、まずは本編を観よう。
 



『逆襲のシャア』 (124/105-115)

「世直しのこと、知らないんだな。革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標を持ってやるから、いつも過激なことしかやらない」
「四方から電波がくる」
「しかし革命の後では、気高い革命の心だって官僚主義と大衆に呑み込まれていくから、インテリはそれを嫌って世間からも政治からも身を引いて世捨て人になる。だったら――」
「私は、世直しなど考えていない!」
 アムロに向かってロケットを放つ。
 爆発。衝撃で吹き飛ばされるアムロ。
 ヘルメットにひび。口元にテープで補修。
「愚民どもにその才能を利用されている者が言うことか!」
「そうかい!」
 シャア発砲。アムロ逃げる。シャア追いかける。
「逃げた? ブライト達」
 アムロ、νガンダムに乗る。ヘルメットを脱ぎ捨てる。
 シャアのサザビーと戦う。

(中略)

 シャアやられる、アムロに捕まる。

 シャアの高笑い。
「なにを笑ってるんだ」
「私の勝ちだな。今計算してみたが、アクシズの後部は地球の引力に引かれて落ちる。
 貴様らの頑張りすぎだ」
「ふざけるな。たかが石ころ一つ、ガンダムで押し出してやる」
「バカなことは止めろ!」
「やってみなくては分からん」
「正気か!?」
「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない」
 サザビーのコックピットが、アクシズに埋め込まれる。
「うわぁっ、くっ。
 アクシズの落下は始まっているんだぞ」
「νガンダムは伊達じゃない」
 バーニア全開。

(中略)

「命が惜しかったら貴様にサイコフレームの情報など与えるものか」
「なんだと」
「情けないモビルスーツと戦って勝つ意味があるのか。しかし、これはナンセンスだ」
「バカにして。そうやって貴様は、永遠に他人を見下すことしかしないんだ」

(中略)

 地球連邦のモビルスーツが次々とアクシズを押し返そうとする。
「なんだ。どういうんだ」
 次々と加わっていく。
「止めてくれ。こんなことに付き合う必要なんてない。
 下がれ、来るんじゃない」
「なんだ。なにが起こっているんだ。
 えーい。完全な作戦にはならんとは」
「ロンドベルだけにいい思いはさせませんよ」
「しかし、その機体じゃあ」
 ジオン側からも加わる。
「ギラドーガまで。無理だよ。みんな下がれ」
「地球がダメになるか、ならないかなんだ。やってみる価値はありやすぜ」
「しかし、爆走している機体だってある」
 爆破するモビルスーツ。
「ダメだ。摩擦熱とオーバーロードで自爆するだけだぞ」
 機体不能で制御不能になる機体。
「もういいんだ。みんな 止めろ!」
「遅かれ早かれ、こんな悲しみだけが広がって、地球を押しつぶすのだ。ならば人類は、自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して、贖罪しなければならん。アムロ、なんでこれが分からん」
「離れろ! ガンダムの力は」
 サイコフレームの光。次々とモビルスーツがアクシズから剥がされていく。
「これはサイコフレームの共振。人の意志が集中しすぎて、オーバーロードしているのか。なに? 恐怖は感じない。むしろ暖かくて、安心を感じるとは」
「何もできないで……。うわぁ」

(中略)

「そうか。しかし、この暖かさを持った人間が地球さえ破壊するんだ。それを分かるんだよ、アムロ」
「分かってるよ。だから、世界に人の心の光を見せなきゃならないんだろ?」
「そういう男にしてはクェスに冷たかったな? えぇっ?」
「俺はマシーンじゃない。クェスの父親代わりなんてできない。だからか。貴様はクェスをマシーンとして扱って――」
「そうか。クェスは父親を求めていたのか。それで、それを私は迷惑に感じて、クェスをマシーンにしたんだな」
「貴様ほどの男が、なんて器量の小さい!」
「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか」
「お母さん? ララァが? うわっ」
 


これが、シャアとアムロの最後のセリフである。
今回、書き起こしてみて、まさかこんなしょうもない会話が映画の、そしてアムロとシャアのキャラ最後のセリフになっているとは思いもしてなかった。

ロリコン疑惑をもたれていたシャアが、自分はマザコンだと高らかに宣言して、『逆襲のシャア』は幕を閉じるのである。

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